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    捜索隊の苦悩 2018年08月09日 奥多摩・奥秩父 トラックバック:0コメント:2

    捜索は難航した。
    群馬側で最も近い人家は、先日温泉に入った浜平となるが、現場まで何本もの尾根が入り組み煙も炎も発見することはできないだろう。

    墜落場所の報告はいくつもあるが、墜落当日に伝えられた情報は場所違いの一件のみだったらしい。

    この辺の事情は、当時の群馬県警本部長をしておられた、
    河村一雄著「日航機墜落ー123便、捜索の真相」2004,イーストプレスに詳しい。

    県警本部長なんて、県政で2番目に偉い人だから、県都前橋で指揮にあたっていたのかと思いきや、場所が特定される前から上野村に入っている。

    群馬県上野村より長野県川上村の方が現場に近い。

    川上村から稜線へ登れば現場は眼下にあるはずだ。
    結果論になってしまうが、捜索隊を前夜のうちに長野県川上村から稜線に上げるべきだった。
    これは、当人も書いておられる。

    しかし、地元民と山の繋がりがこんなにも希薄になっているのかという驚きもある。
    最近、登山していても思うのだけれど地元民で山に詳しい人が少ない。
    そんなとき、名だたる長野県警山岳救助隊を偵察に使ったらどうだったかと思う。
    救助ではなくあくまで偵察目的で。無駄だったとしても、県境あたりの鑑別に役立つ。

    場所の特定のため、延焼している現場上空でヘリをホバリングさせて、ぶどう峠と三国峠から観測するという試みもされたときく。
    6kmは離れているので、確認することはできなかったとされている。
    なにか方法がなかったか、関係者は後々までも考えておられたようだ。

    ヘリを3機上げて、現場、ぶどう峠、三国峠の3箇所で3点測量を行えば確認できたのではないか。
    ただし、群馬県警は使えるヘリを持っていなかったらしい。

    それより、これらの本を読むと、方位と座標を地図上で特定できる専門家が少ないように思う。
    現場に派遣された警察官は方位磁石を持っていなかったのではないか。
    持参していたとしても、彼らに使いこなせたかどうかも怪しいと思う。
    そういう業務ではないので致し方ないとは思うが、この点は、著者もちらと書いておられる。

    さすがに軍隊のほうが強いだろう。
    自衛隊が参加したときから偵察も任せてしまったほうが早かったのではないかという気がする。

    実際に、川上村から稜線に登れるのか試してみたい気がする。

    現代では三国峠から高天原山までは約1時間の行程のようだ。
    当時は夜間でもあるし岩と藪に困難を極めたという。
    現在でも川上村の梓山付近から直接登るルートはないし、ヤマレコをみても試した人もいないようだ。

    この河村氏は最後まで、あそこは御巣鷹山ではないと繰り返し繰り返し書いておられる。
    これは、地理院の地図上に記載されている山名が御巣鷹山しかないことによる。呼称するのにずいぶん苦労されたようだ。
    実際には高天原山(蟻ヶ峠)の群馬県側尾根であり、「高天原山北方」あるいは「1922峰東尾根」あるいはズバリ、「スゲの沢」と呼んでしまえばよかったのだ。
    地名なんて最初に呼んだもの勝ちである。

    以上、あくまでも後出しジャンケンの考察であって、
    GPSも携帯もスマホもない時代の関係者の落ち度を探しているわけではない。
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    コメント

    当時高校生でした
    実家の真上を自衛隊のヘリが南に向かって何度も飛んでいきました
    上の村の辺りは実家が群馬の私でさえ殆ど行った事のない場所です
    関東未開発地帯と呼ばれ直線距離は東京から然程遠くないにもかかわらず
    山が深すぎて開発から取り残された地域ですね。
    ご冥福を祈ります
    1. 2018/08/17(金) 10:27:38 |
    2. URL |
    3. タマチャリン #-
    4. [ 編集 ]
    タマチャリン様
    現役登山部員だった私にとっても、ちょっと遠すぎる場所でした。
    初めて現地に行きましたが、湯の沢トンネルというのができて、下仁田からはものすごく便利になったようです。
    この手前の上野ダム湖底にはトロッコ道の廃道が沈しているようです。
    1. 2018/08/17(金) 15:42:04 |
    2. URL |
    3. お茶の水博士817号 #-
    4. [ 編集 ]

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